自分を認める事
介護の仕事にはとてもやりがいを感じていたし、楽しい事もあった。より良いホームを作りたい夢も、介護の質を上げたい夢もあった。
でも施設を運営する側の立場に立って、自分の理想がとても難しく感じた。人手不足を常に感じていたし、疲労は溜まる一方。ひどくなっていく頭痛。手に余る問題。それでも諦めたり逃げたくなかった。
そんな時に妻から子供が出来たら叔父の農家を継ぐのもよいねという話しがあった。
その時そうしたいと強く思った。子供を持つことは中学生の頃から夢見てきたし、幸せな家庭を築きたかった。介護の仕事をしながら子育てをするのは難しいし、また介護の仕事をしたければ戻れば良いじゃないかと。
でもこれは介護の仕事から逃げたいだけなんじゃないかという思いもあった。
でもその気持ちは認めたくなかった。逃げるなんて許したくなかった。当時はホームを引っ張っていってるのは自分だと思っていたし、スタッフからも頼られていた。自分はできる。強いと思っていた。
今にして思うと自分を過大評価していた。本当によく頑張っていたけど、出来ること以上の事を望んでいた。周りからの期待を裏切るのも怖かった。自分が作り上げたリーダー像を崩したくなかった。
子供が出来て育児のために仕事を離れるのは自分が築き上げてきたリーダー像を崩さないで仕事から離れる事が出来た。
逃げたとは思いたくなかったけど、今はそう思っても良いと思う。実際に身体は限界にきてたし、妻の出産は難産中の難産で仕事から離れてなければ妻が病んでいたと思う。
実際は介護の仕事を辞めただけ。逃げていると思うかどうか決めるのは自分だ。でも別に決める必要もない。どちらでも良いと思う。
大切なのは自分が逃げたと思う気持ちを否定しない事だ。逃げるのは悪い事じゃないんだから。
今一番大切なのは自分の身体を労わる事。健康を取り戻す事。それが自分の幸せにつながるし、家族の平和につながる。
良くなってきた今こそ、気を引き締めてのんびりしよう笑
治りかけが肝心だ。休む時は休む。それが大事。